出生前診断を受けないと決めたは良いものの、
臨月で死産するようなことがあったら…
オカクミ
など、不安はつきなかった。
だが、
なんとかしてメンタルを保たなければ…!
オカクミ
と思い、努めて一日一日を前向きに過ごすことにした。
オカクミ
私は趣味として株式投資を始めた。
すると、身近な友だちにも投資をしているという子がいた。趣味仲間がみつかり、この上なくうれしかった。
株仲間
お互いに仕入れた情報を交換したりして、楽しむことができた。
妊婦健診では、エコーで何か病気が見つかるんじゃないかと相変わらず恐怖で気が狂いそうだったが、ミチルさんが私を見かけると
ミチル
と、必ず声をかけてくれるのもうれしかった。
療育センターの先生たちは、私が安心して長男と通園できるように最大限の配慮をしてくれた。
療育の先生
私が長男ちゃん抱っこしますから、イスに座ってもらってて良いですよ〜!
…妊娠によって腰が痛く、床に座れない私の代わりに長男をあやしてくれたり、
療育の先生
元気に生まれるまでは心配ですよね〜!
と、私の不安な気持ちを聞いてくれたりした。
一緒に通園していたお母さんたちからも、励ましのことばをいただいた。
お母さんたち
元気な赤ちゃん産んでね!
出産終わったらみんなで食事いきましょう^^
たくさんの人に支えられながら、私はようやく臨月を迎える。
ーいつ破水するだろう?
ヒヤヒヤドキドキする毎日。
長男が臨月に入るとすぐ、破水して生まれたことから今回も同じようになるだろうと思い込んでいた。
だがつぎの子は簡単には生まれてこず、出産予定日になっても陣痛はこなかった。
出産予定日(金曜)は、妊婦検診の日だった。
先生
土日でこのまま陣痛が来なかったら月曜日に入院して、バルーンを入れて開きましょう。
オカクミ
そんな恐ろしいことを…!?
お願い、もう出てきて〜!!
オカクミ
…願いもむなしく、陣痛が来ないまま月曜日を迎えた。
私はしぶしぶ、入院セットを持って病院へ向かった。
先生
オカクミ
先生
もう入院セットを持ってきてるので、今日入院させて下さい!
オカクミ
先生はクスッと笑って、分かりました、と言った。
オカクミ
私は助産師さんに連れられ、これから1週間過ごす部屋(個室)へ向かう。
部屋に着くと、スーツケースから「池上彰のお金の学校」や、午後の紅茶(カフェインレス)を取りだして生活空間を整える。
今日はこれから、私の「ヒトリ時間」だ。
とりあえず休憩しようと、ベッドに横たわる。
ドアの外からノック音と、「オカさーん」と呼ぶ声。
オカクミ
部屋に入ってきたのは、ミチルさんだった。
ミチル
来てくれたんですね〜!!
オカクミ
ミチル
本当に不安な日々だったけど…苦笑
オカクミ
ミチルさんがイスに座り、いつものようにおしゃべりする。
やはり私は、どこかで緊張していたようだ。心が解けていく。
お互いの近況報告がひと通り済んだのち、ミチルさんは
ミチル
と、私のお腹をなでながら呼びかけていた。
オカクミ
ミチル
明日また朝からのシフト♪
じゃあ、また〜!
ミチルさんを見送る。
今夜、陣痛がきたらミチルさんはいないのかー
ちょっと残念に思いつつ、本を読みながら陣痛がくるのを待った。
つづく。
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